窓の数と位置のお話
2018年 05月 24日 (木)
こんにちは! スタッフHです。
梅雨入りも間近になり建築に携わる業者としては悩みが増えてくる季節となってきました
新築注文住宅を建てるとなると、窓の数や位置についてさまざまな思いを巡らせながら考えることでしょう。
窓は日の差し込み具合は、家の温度、換気などさまざまなことに影響します。
新築を建てる上で以外と大切な窓の数と位置についての注意すべき窓のポイントと、失敗例と対策をご紹介します。
新築リビング窓の注意点
大きめの窓を「掃き出し窓」と呼びます。およそ高さ1800mm×幅1800mmの人が出入りできるサイズです。
この掃き出し窓の配置や大きさの選び方次第で、リビングの明るさやセキュリティ、風通しなど住み心地に大きく影響します。
しかし、明るく風通しの良いリビングにしたいがあまり、窓を増やしたり大きくしてしまうと次のような失敗例もあるので注意しましょう。
【失敗例】
・リビングに大きな窓を多くつけたら家具の配置が難しくなった。
・隣の家の窓と対面になり丸見えになってしまうので気になる。
・テレビの後ろに窓がきてしまい、昼間テレビが見えづらくなった。
・夏場に直射日光が入り朝から室内が暑くなった。
【対策】
まずはリビングに何を置くか考えましょう。リビングに置く家具に合わせて窓の数や大きさを考えるのも大切です。
また、向かいの家や道路からの視線が気になる場合は、高窓を設けるのもおすすめです。
あと、あまり知られていない季節ごとの太陽高度の事や卓越風なども考慮して
そのお家にあった理想的な窓の配置をすることが快適に住むことのできるポイントです。
◆スリット窓には要注意
建物の狭い壁面や細長いスペースにはめ込むスリット窓は、デザイン性という観点から優れているように見受けられます。
スリット窓から縦に伸びる日差しは非常にきれいです。
しかし、部屋全体を照らすことはできないため、採光の面では優れていません。
昼間でも薄暗く、電気の明りを必要としてしまいます。
【失敗例】
・リビングとダイニングの間にスリット窓を設置したものの、特にメリットを感じない。
・スリット窓で明るさを得られると思ったが、薄暗い程度だった。
【対策】
スリット窓は、明るさが室内の照明で補える玄関や廊下、階段などに利用することで、デザイン性に優れた空間を演出することができます。
また、設置場所を工夫すれば家の向きや時間によって足元などを照らす程度の採光を確保することもできますが、
照明として扱うというよりはあくまでデザインとして考えること失敗しないためのポイントといえます。
◆小窓の位置に要注意
脱衣所やトイレではどうしても外から見えないように高窓を付けることが多くあります。
この場合は湿気やカビ対策、換気を考慮してつけられますが、この高窓にも注意点があります。
【失敗例】
・洗濯機の真上に窓がきてしまって開閉しづらい。
・トイレの窓が隣の玄関の前にあたり、開けたくても心境的に開けづらい。
【対策】
家電や家具を設置した状態を想定し、窓の位置をシミュレーションするようにしましょう。
また設計前に現地を見て回り、どこにどの部屋がくるのかイメージしておくことが大切です。
◆そもそも窓の多すぎは危険?
先にも紹介しましたが、窓が多いと壁の面積が減ってしまいます。
そのため家具の配置に困ったりする場合があるので注意しましょう。
最近では大開口の窓が増えていますが、これは住宅密集地では向いていないでしょう。
プライバシーが守れなかったり、不快な西日が入ってきてしまう恐れもあります。
「窓は適切な場所に、適切な大きさの窓を設置する」という考え方が大切です。
最近では窓の種類も増え、専門知識のない一般人だけでは失敗のない家づくりは難しいでしょう。
窓は家の熱を一番多く失う場所でもあります。
専門家に相談して一緒に現地を見てまわり、日差しのシミュレーションや採風シミュレーションなどをしてもらうことで
窓で失敗しない最良の方法でありポイントといえます。
皆さん、家のプランニングをする参考にしてみて下さいね。